SSブログ

ルノー(RENAULT)の新型1.6LディーゼルエンジンR9M…その5 [ディーゼル]

 今回はルノーの新型ディーゼルエンジンR9M:Energy dCi130に取り入れられた3つのF1技術について書きます。


・A 'square'architecture
 ボア・ストローク:80*79.5mm。
 ボアが大きいのでバルブを大きくでき、シリンダに効率よく空気を取り込める。

・Transverse water flow
 冷却水がエンジンを横断する方向(横置きエンジンの場合、車両前後方向)に流れる。
 ウオーターポンプの小型化と駆動抵抗低減が可能。

・Work on internal friction
 UFLEXオイルリング。接触面圧の低減により摩擦抵抗を低減。



 R9Mはボアストローク比がほぼ1(スクエア)です。
 最近の乗用車用ディーゼルエンジンは、ほぼスクエアの機種もいくつか出てきていますが、ロングストロークのほうが多いようです。


最近の乗用車用ディーゼルのうちほぼスクエアの例
2012.01.06_ボアストローク_Blog.JPG
 
 
 ちなみに現在のF1エンジンはレギュレーションで、2400cc・V8でボア径は98mm以下と規定されています。
 ボア98mmと仮定するとストロークは39.8mmでボアストローク比はなんと0.41です。レース用の超高回転エンジンの話ですが、参考まで。


 近年、F1エンジンではメルセデスが一番のようですが、ルノーエンジンはトルクがスムーズに出てドライバビリティに優れるといわれており、2010・2011年とRedbullチームでチャンピオンを獲得しています。

 個人的にはF1との関係が深いという点についても、ディーゼルエンジン:R9Mに大変興味があります。



参考資料
Renault UK ホームページ
http://www.renault.co.uk/about/innovations/dci_130.aspx

MotorFan illustrated World Engine Databook 2011-2012 三栄書房

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。