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ETCレーンの通行 [クルマ(一般的な話題)]

2013.4.28に安倍首相の車列が首都高代々木入口のETCレーンで追突事故を起こしました。

安倍首相が乗車する公用車の前方を走行中の警護車が料金所通過時に急停止し、公用車を含む計5台が絡む追突事故が起きたそうです。先頭の警護車が料金所を通過する際にETCバーが開かなかったようです。安倍首相にけがはなく公務も予定通り行われたそうです。
公用車や警護車は専門の訓練を受けた人(警察関係者でしょうか?)が運転していると思うのですが、それでも事故は起こるのですね。5台の運転手のうち何人かには、ETCバーはいつも開くから今回も開くはずだという思い込みがあったのかもしれないですね。

今日はETCレーンの通行について書きます。

まず、ETCバーが開かない原因を考えてみます。

1.料金所(ETC路側機器)の不具合
 路側機器のソフトウエアや車載器との通信不良などの不具合でETCバーが開かなかったり、料金が誤請求される場合がごくまれにあるようです。

2.ETC車載器の不具合
 ETCカードのICチップとの接触不良や、路側機器との通信不良、セットアップの不良、電源やアンテナの配線不良などが考えられます。
 車載器の故障ではありませんが、車載器のアンテナと路側機器との間に金属遮蔽物がある場合は電波が遮られるため通信不良を起こす可能性があります。

3.ETCカードの挿し忘れ
 不完全な挿入、カードの向きの間違え、ETCカード以外のカードを挿入した場合などの類似の不具合も考えられますね。
 ETCバーが開かない原因としてはカードの挿し忘れが一番多いようです。

4.ETCカード本体の不具合
 カードの期限切れやICチップなどカード本体の不良が考えられます。

ありがちな、うっかりミスから、運転手がいくら注意しても避けられそうにない不具合まで、いろいろな原因が考えられますね。

以上まとめると、”原因はいろいろ考えられるが、ETCバーはまれに開かないことがある”と思ったほうがよさそうです。
一番大切なのは、いつでも安全に停止できるように、”ETCレーンは速度20km/h以下で進入し徐行する”ことですね。


次に、不具合発生時の対処方法を考えてみます。

1.走行中にETCカードの挿し忘れなどの不具合に気づいた場合
運転中にETCカードを探したり挿したりすると、事故の原因になる場合がありますので、SA/PAなどの安全な場所に停止してから確認してください。

2.入口でETCバーが開かなかった場合
インターホンで係員に連絡して指示に従い、通行券を受け取ります。
停止中は、ハザードランプを点滅させ、周囲に異常を知らせたり、場合によっては、ブレーキランプを点滅させ、後続車に注意を促したほうがいいかもしれません。
絶対にバック(後退)してはいけません。追突される危険性が高まるだけでなく、カードを挿し直す等の対処をしてから再度ETCレーンに入っても、ETCバーは開かないことがあります。
入口でETCバーが開かなかった場合には、出口ではETCレーンは利用できないので、出口では一般レーンもしくはETC/一般レーンに入り係員に通行券とETCカードを渡して、通行料金を支払いましょう。

3.出口でETCバーが開かなかった場合
インターホンで係員に連絡して指示に従います。
通過してしまい、その場で支払いができなかった場合などは、高速道路会社の窓口に連絡しましょう。


2輪車の場合にはETCバーが開かない場合でも、後続車の追突を避けるため、ETCバーの前で停止せずに通過してから係員や高速道路会社へ連絡するのが良いそうです。

高速道路上での事故とは違い、ETCバーが開かなかった場合には車外に出てはいけないそうです。
なお、ETCバーが開かなかった場合には各種ETC割引が適用されないこともあるようです。



さて、冒頭の安倍首相の車列の事故はどうすれば回避できたのか考えてみます。
1.ETCカード・車載器の状態を乗車時に確認する
2.料金所通過速度を十分に落とす
3.車間距離を十分にとる
事故当時の細かい状況はわかりませんので断定することはできませんが、これらのいずれか一つでもできていれば、事故は回避できた可能性があると思います。
首相の車列は警護上の理由で一般車両に割り込まれてはいけないとか色々な制約があるのかもしれません。ただし、車間距離を詰めても速度を十分に落とせば追突はしにくくなると思います。どうしても速度を出したり車間距離を詰めなくてはならない特殊な状況の場合(通常はこんなことをしてはいけません)は、あえてETCバーに衝突し、通過した先の安全な場所で停止する方が良かったかもしれませんね。
なお、ETCバーの突破は追突事故を防ぐための最終手段です。通行料金は必ず支払いましょう。


恥ずかしい話ですが、私自身も10年ほど前にETCカードの挿し忘れが原因でETCバーが開かず、料金所で停止して係員に助けてもらった経験があります。うっかりミスは、誰でも起こすものだと個人的には思っています(減らすことはできそうですが…)。失敗したときの対処方法を知っておくことも大切ですね。


最後に繰り返しになりますが、”ETCレーンは速度20km/h以下で進入し徐行する”ことが最も大切だと思います。
何らかの原因で、ETCバーが開かなかったり前方車両が急停止した場合でも安全に停止することができます。


ゴールデンウィーク後半も多くの方が高速道路を利用すると思います。楽しく安全なドライブの参考になればうれしいです。




参考資料
日経電子版 安倍首相の車列で追突事故 首相にけがなし
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2702M_X20C13A4000000/
朝日新聞デジタル 首相乗せた車が追突、けがはなし ETCバー開かず
http://www.asahi.com/national/update/0427/TKY201304270140.html
レスポンス 安倍首相、玉突き衝突に巻き込まれる...首都高速代々木料金所
http://response.jp/article/2013/04/28/197021.html

NEXCO中日本ニュースリリース ETC機器システム障害の発生について
http://corp.w-nexco.co.jp/corporate/release/kyushu/h19/0309c/
首都高 ETCシステム障害のお知らせ
http://www.shutoko.jp/fee/etc/system

NEXCO東日本 ETCの安全な走行方法(ETC安全5則)と「もしも」の場合
http://www.driveplaza.com/traffic/safety_drive/tollgate/etc.html
NEXCO東日本 うっかりETCバーを押し開いて通過してしまった場合はご連絡を
http://www.driveplaza.com/etc/wrong_traffic3.html
NEXCO西日本 もしもETC開閉バーが開かなかったら
http://www.tokutoku-etc.jp/etc_debut/11_12.html

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