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北海道の大規模停電と電力供給の安定性について [その他]

2018年9月6日に北海道で、最大震度7の地震が発生しました。
私の家族も、およそ1日半の停電を経験しました。

今日は、電力供給について、個人的に考えたことを書きます。

まずは基本データから。
地震発生時の北海道の電力需要:310万kW
苫東厚真火力発電所の最高出力:165万kW

地震発生時の苫東厚真火力発電所への依存度は、最高出力で運転していたと仮定すると、165/310=0.532、およそ53%でした。
地震の影響で、苫東厚真火力が停止し、電力需給バランスが崩れたため、他の発電所も連鎖的に停止し、いわゆるブラックアウト(全道295万戸の停電)に至ったようです。1か所の発電所に依存し過ぎた影響が出てしまったようです。


なお、北海道電力(北電)は、現在、小樽市に石狩湾新港発電所を建設中です。北海道電力では初のLNG(液化天然ガス)火力発電所です。

北電のホームページによると、必要性について、3番目に、”電源の分散化”を挙げ、“自然災害などによる設備トラブルの影響を極力減らすため、大型電源を分散させることが、電力の安定供給の確保につながります。"との記載があります。
今回の停電を予見していたかのような内容です。

石狩湾新港発電所は2019年2月に1号機(56.94万kW)が稼働します。
今後着工する、2・3号機を合わせると、合計出力は170.82万kWとなります。



停止中の泊原子力発電所(最高出力:207万kW)や石狩湾新港発電所が稼働していれば、ブラックアウトは防げたのかもしれません。

事故発生時の放射性物質による、人間を含む動植物や環境への影響、廃炉などの後始末の難しさを考えると、個人的には、原発を再稼働してほしいとは思いません。
しかし、電気は足りていると考えがちなものの、現在の北海道の電力供給の安定性に関しては、原発停止の影響があるのかもしれないと、今回の停電で思い知らされました。

コスト・安全性・安定性・環境など多くの要素を考慮しなければなりませんが、火力・原子力・再生可能エネルギーをどのように組み合わせて(エネルギーミックス)、電力を賄っていくか、早急に決断し、対応を進めなければならないと感じているところです。


参考資料
日経新聞:2018年9月7日朝刊

北海道電力ホームページ:石狩湾新港発電所の必要性
http://www.hepco.co.jp/energy/fire_power/ishikari_ps/necessity.html

電気事業連合会ホームページ:エネルギーミックスを考える
http://www.fepc.or.jp/theme/energymix/

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