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2014年のF1開幕 [モータースポーツ]

2014年のF1が3月14日のオーストラリアグランプリ、フリー走行で開幕します。

2014年はWEC、WTCC、国内でもスーパーGT、スーパーフォーミュラなど、多くのカテゴリーでレギュレーションが変更されたり、フォーミュラEが始まったりと、モータースポーツファンにとっては楽しみなシーズンです。

特にF1はエンジンを含めたパワーユニット、ノーズ高やフロントウイング幅など、車両レギュレーションが大きく変わりました。

今日は、2014年のF1に採用されたパワーユニットについて書きます。


2014年F1のパワーユニットの特徴は、エンジンの小排気量化とターボ搭載、ERS(Energy Recovery System:エネルギー回生システム)の拡張です。

2013年までは、2.4LV8ポート噴射自然吸気ガソリンエンジンにKERS(Kinetic Energy Recovery System:運動エネルギー回生システム)を加えたものでしたが、2014年F1のパワーユニットは、1.6LV6直噴ターボガソリンエンジンに、MGU-K(Motor Generator Unit-Kinetic)、MGU-H(Motor Generator Unit-Heat)と呼ばれる2つのモーター/ジェネレーターを付加した構成になります。


簡単にシステムの作動を説明すると、MGU-Kは減速時に運動エネルギーを電気エネルギーに変換してバッテリーに蓄えます。加速時にはバッテリーに蓄えた電気エネルギーを使ってMGU-Kを駆動することで加速をアシストします。2013年までのKERSと機能的には一緒です。

MGU-Hは排気ガスで駆動するタービンと吸気を圧縮するコンプレッサ(つまりターボ)の同軸に配置され、MGU-Hをジェネレーターとして使用することで、排気ガスの熱エネルギーを電気エネルギーに変換してバッテリーに蓄えたり、加速時にMGU-Kを直接駆動します。また、加速時にはMGU-Hをモーターとして使用することで過給圧の立ち上がりの遅れ(ターボラグ)を短くする使い方もあります。

MGU-Hは今のところ市販車には採用されていないアイデアですが、一般的には電動アシストターボチャージャーと呼ばれ、IHIや三菱重工が試作品を作っており、自動車メーカーでも実車に搭載して開発・評価しているようです。主に燃費やエンジン応答性の改善に効果があるようです。もしかしたら、F1に参戦している欧州自動車メーカーが近いうちに市販車に搭載するかもしれませんね。


F1に話を戻します。2014年のF1は燃料(ガソリン)の使用量制限への対応がポイントになりそうです。

まず、1レース(決勝スタートからゴールまで)で使用可能な燃料が最大100kgに制限されます。コースにもよりますが、制限がなかった2013年と比べて約3割減になるようです。

さらに、最大燃料流量が100kg/hに制限されます。これは、おおざっぱに言えばエンジンの最高出力制限です。

コースによって差はあるものの、F1は約1時間半のレースなので、2014年は平均すると100/1.50=約66.7kg/hの燃料を消費するわけです。平均時速をざっと200km/hとすると、66.7/200=0.33kg/km、F1でどんなガソリンを使っているのか知りませんが、ガソリンの比重を0.75として燃費を計算すると、1/0.33=3.00km/kg= 2.25km/Lとなります。

最近はJC08モード燃費が、30km/Lを超える市販車も出てきていますので、レースはガソリンをたくさん消費するなと感じるもしれませんが、200km/h程度の平均速度で走っているレースの燃費であることを忘れてはいけません。先ほども述べましたが、2013年までに比べると3割くらい燃費は良くなるようです。


F1は決められた周回数(305km余りの距離)を、できるだけ短時間で走る競技です。2014年からは100kgという燃料使用量制限が加わりますので、非常にレース戦略が複雑になりそうです。つまり、100kgのガソリンという各車に等しく与えられたエネルギーを、ERSを上手に活用しながら、いかに効率良く使うかがポイントになるはずです。もちろん、昨年までと同様にピレリタイヤのマネジメントに気を使うことも重要です。


ここ数年、エンジン開発が凍結されて、F1の性能にとって空力が非常に重要だったのですが、2014年はエンジンを含むパワートレインも話題になりそうなので、とても楽しみです。


プレシーズンテストではルノーエンジン搭載チーム(レッドブル、ロータス、トロロッソ、ケータハム)はパワーユニットの制御系にトラブルがあったようであまり走れませんでした。特にレッドブルは車両側(冷却系)にも問題を抱えているようで深刻な状態です。一方、メルセデスエンジンを搭載する、メルセデスやウイリアムズが好調なようです。

2009年 2008年 (誤記訂正2014.03.14)後半以降は、ほぼ一貫してレッドブル&セバスチャン・ベッテルが最強を維持してきましたが、2014年は、少し違った勢力図になるかもしれません。


オーストラリアグランプリ決勝レースは3月16日です。日本との時差が少ない(現在、オーストラリアはサマータイムなので+2時間)こともあり、見やすい時間帯にテレビ放送されます。興味のある方は、観戦してみてください。


2014F1開幕戦オーストラリアGP
テレビ放送予定
BSフジ
予選:3/15(土)19:00~20:00
決勝:3/16(日)17:00~18:40

CS(フジテレビNEXT:有料放送)
全セッション生放送
金曜フリー走行1 :3/14(金) 10:25~12:10
金曜フリー走行2:3/14(金) 14:25~16:10
土曜フリー走行:3/15(土) 11:55~13:10
公式予選:3/15(土) 14:50~17:00
決勝直前生中継:3/16(日) 14:30~14:50
決勝:3/16(日) 14:50~17:50


最後に、2013年末にスキー事故で頭部に重傷を負い、現在も昏睡状態の、ミハエル・シューマッハの回復を祈っています。


参考資料
IHI技報 Vol.51 No.1 ( 2011 )
電動アシストターボ!!
http://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&ved=0CCgQFjAA&url=http%3A%2F%2Fwww.ihi.co.jp%2Fvar%2Fezwebin_site%2Fstorage%2Foriginal%2Fapplication%2F8f83654952daebd6c5f2b3c6d75f8619.pdf&ei=Xp0hU_HrGISFkAWSmYGADA&usg=AFQjCNFBxV6bUHopamfIQjVed0mEvnJFOA&sig2=K8T2vRmVgYLlBPSnhk1XMw&bvm=bv.62922401,d.dGI&cad=rja


三菱重工技報 VOL.43 NO.3: 2006
電動アシストターボチャージャ“ハイブリッドターボ”の開発
http://www.mhi.co.jp/technology/review/pdf/433/433036.pdf

2013年のルマン:予選結果 [モータースポーツ]

2013年のルマン24時間レースの予選が終わりました。

今年もトヨタとアウディのハイブリッド対決が注目される中、アウディはR18 e-tron quattro:3台、トヨタはTS030ハイブリッド:2台での参戦です。
予選ではアウディが1-2-3位を独占、トヨタは4-5位でした。

2013.06.22_2013ルマン予選結果 _Blog.JPG


アウディとトヨタのタイム差が大きいのが気になりますね。
昨年のルマンでは、アウディと同等の速さを見せながらも、2台共にリタイヤに終わったトヨタ。今年はぜひ完走して、最後までアウディと優勝争いしてもらいたいですね。

WEC(世界耐久選手権:WORLD ENDURANCE CHANPIONSHIP)の第3戦として開催されるルマン24時間ですが、前哨戦のWEC第2戦スパでトヨタは2013年型のTS030ハイブリッドを1台投入。リタイヤに終わるも、アウディに迫る速さを見せました。ただし、第2戦まではアウディが連勝しており、強さを発揮しています。
WEC第2戦までの結果を見て、WECを主催するFIAは、ルマン(WEC第3戦)では性能調整(BOP:Balance of Performance)を実施しました。ガソリン車(トヨタ等)の燃料タンク容量拡大(+3L)を認めたのです。これにより、ルマンではトヨタは1スティントで12周とアウディより1周多く走れるようで、その分ピットストップ回数も減らせそうです。
予選の速さではではアウディに負けてしまったトヨタですが、決勝ではじわじわ追い上げる展開になるかも知れません。


今年は4人の日本人ドライバーがルマンに参戦します。
特に、2013年のF1を断念して、フェラーリと契約しWECに参戦している小林可夢偉に注目しています。アストンマーチン、ポルシェ、フェラーリ等、接戦のLM-GTEProクラスですが、可夢偉にはクラス優勝を期待しています。WECでしっかりと結果を残して、来年のF1復帰につなげてもらいたいですね。

2013ルマン:日本人ドライバー
7号車:トヨタ:TS030ハイブリッド:中嶋一貴
25号車:デルタADR:オレカニッサン:中野信治
28号車:ガルフレーシング・ミドルイースト:ローラニッサン:井原慶子
71号車:AFコルセ:フェラーリ458:小林可夢偉


決勝レースは、2013.6.22(土)15時(日本時間:2322時)スタートです。
今年もJSPORTSで生放送があります。

個人的には、ガソリンハイブリッドのトヨタの健闘を祈ってはいますが、ディーゼルハイブリッドのアウディの勝利を信じています。


参考資料
AUTO SPORT 特集:ルマン24時間2013
http://as-web.jp/as_feature/info.php?no=73
http://as-web.jp/news/info.php?c_id=9&no=48199
http://as-web.jp/news/info.php?c_id=9&no=48707
WEC FIA WORLD ENDURANCE CHANPIONSHIP
http://www.fiawec.com/
ACO
http://www.lemans.org/en/
Sports-Car Racing
http://www.sports-carracing.net/2013/2013specialedition.htm
JSPORTS WEC
http://www.jsports.co.jp/motor/wec/

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モータースポーツの秋 [モータースポーツ]

先週はF1日本GPの小林可夢偉の3位表彰台で盛り上がりましたが、今年は日本開催の世界選手権レースが秋に集中しています。

WEC(世界耐久選手権)第7戦
富士スピードウエイ:2012.10.14決勝(11時スタート,6時間耐久)
トヨタとアウディのハイブリッド(HV)対決に注目しています。トヨタは第4戦シルバーストーンでアウディ2台の間の2位に入り、第5戦サンパウロでは、なんとアウディを抑えて初優勝!第6戦バーレーンはリタイアに終わっています。

昨日の、第7戦富士の予選では、トヨタが中嶋一貴のアタックによりポールポジションを獲得、2位のアウディ1号車とは0.140秒の僅差です。
なお、今回はトヨタはガソリンHVのTS030 Hybrid:1台、アウディはディーゼルHVのAudi e-tron quattro:2台の参戦です。
ホームコースの富士でトヨタがアウディとどんな戦いを見せてくれるのか楽しみです。


WTCC(世界ツーリングカー選手権)第10ラウンド(第19,20戦)
鈴鹿東コース:2012.10.21決勝
市販車ベースの、いわゆるハコ車レースです。シボレー,セアト,BMW,フォードが参戦しており、鈴鹿では、来年からのフル参戦に先駆けて、ホンダがシビックを投入します。


MotoGP第15戦
ツインリンクもてぎ:2012.10.14決勝
2輪の世界最高峰レースです。
昨年は春開催予定だったのですが、震災の影響で秋に延期されました。今年も昨年に引き続き秋開催です。


SuperGT、フォーミュラーニッポンといった国内レースも佳境に入り、まさにモータースポーツの秋ですね!
今日(2012.10.14)は、F1韓国GP・WEC・MotoGPと3レースも重なりますが(贅沢な悩み?)、私はWECを生放送で観戦して、F1を録画しようと思っています。



この書き込みで、記事数が通算100件目、ページビューも最近、累計100,000件を超えました。
読者の皆様のおかげです。ありがとうございます。
これからも、好きなことを気ままにマイペースで書いていくつもりです。
楽しく読んでもらえたらいいなと思っています。



参考資料
WEC 6 HEURES OF FUJI
http://www.fiawec.com/races/6-hours-of-fuji.html
2012 FIA 世界耐久選手権 第7戦 富士6時間耐久レース
http://www.wec-fuji.net/index.html
WTCC
http://www.fiawtcc.jp/
MotoGP
http://www.motogp.com/ja


小林可夢偉が3位表彰台!F1日本GP [モータースポーツ]

本日(2012.10.7)開催された、F1日本GPで小林可夢偉が3位表彰台を獲得しました!

日本人のF1表彰台は、1990年日本GP3位の鈴木亜久里、2004年アメリカGP3位の佐藤琢磨の過去2度ありますが、可夢偉自身はF1フル参戦3年目で初の表彰台です。

1990年の日本GPは、2強チームのマクラーレン・フェラーリの4台がリタイアするという波乱がありました。
2004年に佐藤琢磨が所属していたBARは、コンストラクターズランキング2位、チームメートのバトンは表彰台10回と非常に強いチームでした。

波乱があったとき、チャンスをつかめる順位にいたり、強いチームに所属したり、これらも非常に困難であることは確かです。

しかし、今回の可夢偉はトップチームと同じ作戦で少し戦闘力の劣るマシンで真正面から戦って、ドライバーの腕で3位を獲得したのが本当に素晴らしいですね。

コース上で抜きつ抜かれつの攻防があったわけではありませんが、可夢偉とバトンのバトルは本当に見応えがありました。ゴールへ向けて徐々に緊張が高まっていく面白いレースでした。

今回の結果は、2013年のザウバー残留へ向け強力なアピールになったと思います。F1は速いだけでシートを確保できる世界でないのは理解しているつもりですが、可夢偉がお金を払って乗せる価値があるドライバーだと、ザウバーチームが考えてくれることを願います。

今年のF1は残り5戦、可夢偉にはあと2回くらい表彰台に上がってほしいなと思います。チャンスはあるはずです。

最後に、やはり、1987年に日本人で初めてF1フル参戦した中嶋悟さん以来の(いや、1960年代のホンダF1第1期以来かな)、先人の努力があったからこそ、可夢偉のようなドライバーが出てきたのだろうなと思います。




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小林可夢偉が3番グリッドを獲得:F1日本GP [モータースポーツ]

本日(2012.10.6)開催された、F1日本GP予選で小林可夢偉が4位のタイムを記録しました。3位のバトンが前戦シンガポールGP後のギアボックス交換により、5グリッド降格のペナルティを受けましたので、明日の決勝で可夢偉は3番グリッドからスタートします。


フロントローのレッドブル(特にベッテル)は、可夢偉とはレースペースの差が大きそうなので、勝負するのは難しいかもしれません。マクラーレン、ロータス、フェラーリのアロンソ、チームメートのペレスあたりとの表彰台争いになりそうです。

鈴鹿はコース上では抜きにくいサーキットだと言われていますので、まずは、スタートから3周目くらいまで、しっかり3位をキープすることが重要です。スタートで2位に上がれると、なお良いですね。あとは、得意のタイヤマネジメントで、タイヤ交換を適切なタイミングに短時間でこなせれば...
1990年の鈴木亜久里以来の、日本GPでの日本人ドライバーの表彰台も夢ではありません。



F1のテレビ中継についても、少し書きます。

1987年にフジテレビ地上波で始まったF1中継は、昨年までは、地上波(初心者向け)・CS(コアなファン向け)で完全に別番組を放送していました。
今年は、地上波がなくなり、無料放送はBSフジに引っ越しました。F1中継は、FOM(Formula One Management)との契約で、全戦当日中継など要求が厳しく、放送局の立場からは縛りが多いようです。

今年は、ほとんどのレースは、BSフジでは、番組オープニング数分とエンディングを除き、CSの生中継を編集してそのまま放送しているようです。ただし、日本GPではBS専門の実況・解説を準備しており、F1に詳しくない初心者も含め、幅広い方々が楽しめると思います。


私は、CSの生中継で観戦します。
可夢偉は来季に向けて、正念場を迎えています。
皆さん、可夢偉にパワーを送りましょう!


F1日本GP放送予定(2012.10.7)
スカパー(CS):14:30~レース終了まで生中継
BSフジ(無料):21:00~22:50(録画)


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F1:2013年のドライバー移籍 [モータースポーツ]

今日(2012.10.5)から、F1日本グランプリが始まりました。
予選は明日、決勝は明後日開催されます。今年は天気も良さそうです。私はテレビ観戦で、じっくり楽しむ予定です。


さて、今日は、2013年F1ドライバーの移籍について書きます。

前戦シンガポールGPの後、来年(2013年)のドライバー移籍の発表が続きました。
・マクラーレンのハミルトン(Lewis Hamilton)がメルセデスへ移籍
・ザウバーのペレス(Sergio Perez)がマクラーレンへ移籍
・メルセデスのシューマッハ(Micheal Schumacher)が引退
上位5チームに関しては、あとは、マッサ(Felipe Massa)がフェラーリに残留できるかが焦点となっています。フェラーリのドライバーが決まれば、ロータスのライコネン(Kimi Raikkonen)・グロージャン(Romain Grosjean)の去就も固まると思います。

ハミルトンは、カート時代からマクラーレンのサポートを受けてきたことが有名です。F1でも2007年のデビュー以来、マクラーレン一筋です。移籍先のメルセデスのマシンは現状では優勝は難しいと思うのですが、速さに定評があるハミルトンが来年どんな走りを見せるのか楽しみです。個人的にも仲が良いといわれている、チームメートのロズベルグ(Nico Rosberg)との対決にも注目ですね。

ペレスはメルセデスに行くハミルトンに代わりマクラーレンへ移籍します。ペレスは昨年(2011年)、ザウバーからF1デビューし、今年(2012年)は表彰台3回の大活躍です。トップチームから声がかかるのも当然かなと思います。個人的にはF1デビュー2年目の1990年にティレルで2度表彰台に立ち、1991年にフェラーリに移籍したアレジ(Jean Alesi)を思い出します。1990年のチームメートは中嶋悟さんでした。

シューマッハは2009年に復帰して以来、表彰台(3位)1回と、成績はあまり芳しくはありませんでした。チームメートのロズベルグにも負けることが多かったですね。ただ、ほとんどあらゆるF1の記録を更新してきたシューマッハが、優勝の可能性が低いマシンでも、復帰当初の契約通りに3年間走り続けたのは素晴らしいことだと思います。まだ今年は6戦ありますので活躍してほしいですね。


ザウバーの小林可夢偉はチームメートのペレスが移籍することもあり、ザウバー残留が濃厚かと個人的には考えています(願っています)。ザウバーは堅実なチームだと信じています。
今年の可夢偉は運がないですよね。ドライバーとしての実力はペレスと同等以上だと思いますので、つかめそうなチャンスをつかめていないのは本当に残念です。
ザウバーのマシンと相性が良いといわれる鈴鹿で、是非、表彰台、いや優勝!を期待します。活躍を祈ります!



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小林可夢偉が予選2位! F1ベルギーGP [モータースポーツ]

 現在開催中の、F1ベルギーGP予選で小林可夢偉が2位に入りました!
 表彰台はもちろん、優勝も狙えるポジションです。

 日本人のF1予選最高位は2004年ヨーロッパGPの佐藤琢磨の2位でしたから、今回の可夢偉は日本人タイ記録です。

 ベルギーGPの舞台は、鈴鹿やモナコと並んで、ドライバーズサーキットといわれる、スパ・フランコルシャンサーキットです。スパはタイムへのドライバーの寄与度が大きいのです。スパで可夢偉が活躍しているのが特にうれしいですね。


 予選終了後のインタビューでは可夢偉は非常に落ち着いていたのが印象的でした。
 予選でいくら上位につけても、決勝で結果を残さないと意味がないのは、本人が一番わかっているようです。
 決勝での活躍が楽しみです。


 ザウバーのチームメートであるS.ペレスは今季2回、表彰台に立っており、前戦までの獲得ポイントは47、小林可夢偉は33ポイント。
 今季の可夢偉は、フリー走行・予選・決勝と全体的にはチームメートに勝る走りを見せるものの、チームの戦略ミス・ピット作業ミス・ドライバー自身のミスなどで、表彰台や上位入賞のチャンスを何度か逃しています。
 そろそろ、来季のシートも気になる時期なので、ベルギーGPでは大量ポイントを獲得してほしいですね。

 ベルギーGP予選3位のP.マルドナドは、クラッシュの多いドライバーなので、スタートは注意して2位を守り、序盤は予選1位のJ.バトンについて行って、ピット戦略でトップに立ち、可夢偉が日本人初優勝! なんてレースになれば本当にうれしいのですが...


 今夜は、CSのフジテレビNEXTで観戦します。
 がんばれ!可夢偉!

 F1第12戦ベルギーGP放送予定:2012.9.2
  CS フジテレビNEXT(生放送)・・・20:50~レース終了まで
  BSフジ(録画放送)・・・23:00~24:50

2012.9.3追記=====================================
予選3位のP.マルドナドは予選中の妨害走行によるペナルティを受け、6番グリッドスタートとなった。
決勝レースでの可夢偉は、スタート直後の1コーナー(ラ・ソース)での多重クラッシュに巻き込まれた影響が大きく、13位完走に終わった。
スタートで出遅れなければ、巻き込まれることもなかったのだが...
可夢偉には、次戦以降の活躍を期待します!
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2012のルマン レース結果 [モータースポーツ]

 今日は、2012.6.16~17に開催された、ルマン24時間レースの結果について書きます。

 アウディとトヨタのハイブリッド(HV)対決が注目された2012年のルマンでしたが、結果は、4台体制で参戦したアウディが1・2・3・5位を占める圧勝でした。
 (アウディの望みどおり?)HVのR18 e-tron quattroが1・2位、HVなしのR18 Ultraが3・5位でした。

 序盤は、アウディ・トヨタが上位を占める展開で、トヨタ7号車・8号車も2位~4位あたりで健闘していました。
 そして、レース開始5時間後に、徐々に順位を上げていたトヨタ7号車が、なんと、トップに立ちました。
 しかし、直後にトヨタ8号車が周回遅れのLMGTEAmクラス、81号車のフェラーリ458と接触しクラッシュ・リタイヤしてしまいました。
 8号車のドライバーのアンソニー・デビッドソンは脊椎の一部損傷で全治3ヶ月と診断されました。
 
 この事故による1時間余りのセーフティーカーランが終わり、レース再開直後、あろうことか、中嶋一貴ドライブのトヨタ7号車と、本山哲ドライブの日産デルタウイングが接触してしまいました。デルタウイングはピットに戻れず、そのままリタイヤ、トヨタの優勝は絶望的になりました。トヨタ7号車は修理後走行を続けますが、結局エンジントラブルでリタイヤしました。

 
 優勝したアウディ1号車もノートラブルだったわけではありません。少なくとも最後の3時間はハイブリッドシステムをセーフティーモードにして走行していたそうです。
 アウディは全4台に、クラッシュや車両トラブルが発生したのですが、修理がとにかく早い! サスペンションアームが折れるようなクラッシュでも10分くらいで修理していました。
 
 
 おそらく、ある程度の大きさの部品を準備しておき、壊れたら丸ごと交換しているのかなと思います。たとえば、フロントサスペンションが破損したら、あらかじめ組み立てて準備しておいた、サスペンションアーム・ドライブシャフト・ステアリングロッド・ハブ・アップライト・ブレーキなどを、丸ごと交換してるのかなと思います。
 
 ルマンではトラブルが発生しても、自走してピットまで戻って、すばやく修理しなければ優勝はできません。
 アウディはルマンの勝ち方を熟知しているのですね。

 
 ただ、今回のルマンでトヨタにもアウディと同等のレーススピードがあることが明らかになりました。
 今後のWECは全て6時間レースですから、もしかしたらトヨタがアウディを倒すレースが見られるかもしれません。



今年のルマンのダイジェスト番組が放送されますので、興味のある方はご覧ください。
FIA 世界耐久選手権2012 第3戦ルマン(無料放送)
2012.7.7(土)22:00~23:00 JSPORTS3(BS/CS)

2012.7.8追記============================================================
再放送(無料)があります
2012.7.9(月)22:00~23:00 JSPORTS3(BS/CS)
======================================================================


今後のWEC日程
第4戦 8月26日 シルバーストーン
第5戦 9月15日 サンパウロ
第6戦 9月29日 バーレーン
第7戦 10月14日 富士スピードウエイ
第8戦 10月27日 上海



参考資料
FIA WEC 24 Heures de Mans
http://www.fiawec.com/races/24-heures-du-mans/results-and-chrono.html
F1-Gate.com
http://f1-gate.com/davidson/lemans_15634.html
TOYOTA racing ニュース
http://ms.toyota.co.jp/jp/wec/racereport/lemans_04.html
AUTOSPORT Web
http://as-web.jp/news/info.php?c_id=9&no=41886


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2012年ルマン:アウディとトヨタの違い:ERSなど [モータースポーツ]

 2012年のルマン24時間レースがスタートしました。
 今回は、レギュレーションをもとに、アウディとトヨタの違いについて書いてみます。


 まず、アウディ、トヨタが所属するLMP1カテゴリーの主なレギュレーションです。
  車両重量:900kg以上(ガソリン、ディーゼル、ハイブリッド全て共通)
  エンジン:ガソリンNA:3.4L以下、ガソリンターボ:2.0L以下、ディーゼル:3.7L以下
  タンク容量:ガソリン:75L、ディーゼル:60L(ハイブリッドはそれぞれ -2L)

 ERS(Energy Recovery System:エネルギー回収システム)、いわゆるハイブリッドシステムについては、いくつか要件があります。
  ブレーキエネルギーの回収と駆動は、前2輪もしくは後2輪で行う
  駆動はアクセルペダルで操作する(F1のようなプッシュボタン式は禁止)
  2つのブレーキング間のエネルギー放出量は最大500kJ
  前輪を駆動する場合は、120km/h以上で使用可能

 今回のルマンでは、ERSが使用可能なERSブレーキングゾーンが、7ヶ所指定されています。



 次に、アウディとトヨタの違いについて書いていきます。 注目している点を表にしました。
2012.06.17_2012ルマンAudi vs TOYOTA_Blog.JPG

エンジン
 アウディはディーゼルエンジン、トヨタはガソリンエンジンです。市販車で得意な分野を選択したのでしょう。

タンク容量
 ハイブリッドの場合には2L少なくなります。ハイブリッドなしの車両と同じタイムで走る条件であれば、ハイブリッドはワンタンクで少なくとも2L分の燃料をセーブしないと勝てません。

モーター:エネルギー回生・駆動輪
 Audi R18 e-tron quattroは、後輪をディーゼルエンジンで、前輪をモーターで駆動する4輪駆動:quattroです。ブレーキングでは後輪より前輪のほうが多くのエネルギーを回収可能であり、駆動もリアタイヤのグリップ限界を考慮する必要がありません。ただし、レギュレーションで、前輪モーターによる駆動は120km/h以上に限定されます。
 トヨタはF1のKERS(Kinetic Energy Recovery System)の経験もありますので、リアモーターを選択したのかもしれませんね。
 ただし、F1でも苦労しているように、リアモーターの場合はリアタイヤが消耗してグリップが落ちてくると、モーターでの回生・駆動がフルパワーでできなくなる可能性があります。


エネルギー貯蔵装置(蓄電装置)
 Audi R18 e-tron quattroは、Williams Hybrid Power(WHP)製の、電動フライホイールを搭載します。トヨタはキャパシタ(日清紡ホールディングス製)を搭載します。
 500kJのエネルギーを1回のブレーキングで貯蔵して、1回の加速で放出する性能が必要です。容量よりも出力が重視されますのでリチウムイオン電池は使用しないのでしょうかね。いずれにしても、24時間故障は許されません(故障すると燃料タンク容量が少ないノーマルカーになってしまいます)。



 市販車でも多彩なシステムが存在するハイブリッドですが、今年のルマンで、アウディとトヨタが異なるシステムを採用したのは非常に興味深いですね。



参考資料
FIA WEC
Technical Regulations LMP 2012 - published on 12.03.2012
http://private.fia.com/web/fia-public.nsf/A92E5D5FA619DA39C12579BF005B8574/$FILE/LMP%20(12-13)-(12.03.2012).pdf
ACO ハイブリドカー:ル・マン24時間サーキットのブレーキングゾーン
http://www.lemans.org/jpn/news/&12495;&12452;&12502;&12522;&12489;&12459;&12540;&65306;&12523;&12539;&12510;&12531;24&26178;&38291;&12469;&12540;&12461;&12483;&12488;&12398;&12502;&12524;&12540;&12461;&12531;&12464;&12478;&12540;&12531;_7207.html
ACO ブレーキングゾーンマップ
http://www.lemans.org/wpphpFichiers/1/1/ressources/Image/actualites/2012/24-heures-du-mans/2012-05/2012_05_30_braking_zones_ers_24_heures_du_mans_2012.jpg

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2012年のルマン予選結果 [モータースポーツ]

 ルマン24時間レースの予選が2012.6.13~14に開催されました。6位までの結果は下表の通りです。

2012.06.16_2012ルマン予選結果 _Blog.JPG


予選結果概要
 予選1位はアウディのエースカー1号車:R18 e-tron quattro。
 大方の予想通り、1~6位までをアウディとトヨタが占めた。
 アウディ1号車とトヨタ最上位の8号車:TS030-Hybridのタイム差は1.055秒。レースは接戦が期待できそう。
 アウディ1号車と2位のアウディ3号車:R18 Ultra(ハイブリッドなし)のタイムは差は0.291秒と小さい。

 個人的には、R18 e-tron quattroが、もしかしたら余力を残しているのではないか?と疑っています。 その場合、決勝レースはe-tron独走の可能性もありますね。



 ルマン24時間が開催される、サルトサーキットは全長:13.629kmで、長い直線をシケインなどの低速コーナーでつなげたレイアウトです。F1が先週開催された、カナダのジルビルヌーブサーキットに似ていると思います。
 加減速の連続ですから、ハイブリッドのアドバンテージが大きいサーキットだと思います。これは、本当はe-tronがもっと速いのではないか?と疑う理由でもあります。
 マシンには、ブレーキング時の安定性、加速時のトラクション、エンジンのピークパワーが特に求められるものと思います。
  速度差の大きい、4カテゴリー(LMP1,LMP2,LMGTEPro,LMGTEAm)の混走となりますので、ドライバーにはスムーズな追い越し(追い越され)も求められます。


 サルトサーキットは公道部分やコース幅が狭い箇所が多く、少しでも気を緩めるとコースアウトしてしまいます。私は、グランツーリスモで実感しました。 暗い夜の走行も危険ですね。
 

 レーススタートは本日(2012.6.16)22時(現地時間:15時)です。 大変楽しみです。
 私は、JSPORTSで観戦する予定です。



参考資料
FIA WORLD ENDURANCE CHANPIONSHIP
http://www.fiawec.com/races/24-heures-du-mans/results-and-chrono.html
アウディジャパンニュースリリース
http://www.audi.co.jp/jp/brand/ja/company/news.detail.2012~06~0.html
TOYOTA Racing ニュース
http://ms.toyota.co.jp/jp/wec/racereport/wec12_le_2.html

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